2010年1月23日土曜日

映画を字幕なしで観たい! そのコツは...

昨日は、「かいじゅうたちのいるところ」を観てきました。巷では「アバター」見た? が合い言葉のようにつぶやかれてますが、私としてはアバターより先にやっぱり「かいじゅう」です。とっても楽しかったですよ! 映画のことについては、また別の機会に書くことにして、今日は、Twitterでの予告通り、映画を字幕なしで観るコツについてです。

英語を学んでいる人に、学習の目標を挙げてもらうと、「映画を字幕を見ないで楽しめるようになりたい!」という方が多いです。気軽に外国語に触れられるということでも、映画は身近です。字幕を見ながらでも十分楽しめますが、やはり俳優達がしゃべっている言葉をそのまま聞き取れたら、楽しみが一気に広がりますよね。

さきほどGoogleで「映画を字幕なしで」と検索してみたら、かなりの数のサイトがヒットしてきました。いくつか見てみましたが、みなさんいろいろ工夫されていて、なるほど、と思うようなアドバイスや勉強法が並んでいます。よければ、一度検索してみてください。

映画を字幕なしで見るということは、当然リスニングの力が必要ということになります。映画でリスニングができるようになるための教材としては、映画の脚本を対訳で載せて解説を加えた、スクリーンプレイシリーズ、DVDの英語字幕、また、最近ソースネクスト社が出した「超字幕」という便利なソフトも出ていてます。映画の横に英語の台詞と日本語訳が出てきて、クリック一つで何度も繰り返しが出来たり、辞書を引いたり、お気に入りの台詞をマークしたり、かなり面白いソフトです。

また、英語のサイトですが、これもGoogleで "screenplay" (映画の脚本のことです)と入れると、無料で映画の脚本が読めるサイトがいくつか出てきます。たいていの映画の脚本は読めます。でも、これって著作権どうなっているのかちょっと気にはなりますが... 映画の脚本を英語で書こうとしていて、私は、映画の脚本の書き方の勉強のためにけっこう利用しています。

さて、もちろん、こうした勉強法は十分効果があると思いますが、実はもっと簡単で大切な方法があるんです。

今まで挙げた勉強法に共通するのは文字で書かれたスクリプトを見ることで、聞いたときに理解をしやすくするということです。この方法のよい点は、文章でしっかり理解をして、正確に内容がつかめるようになるということです。ただ、やはり文字を意識してしまうという点では、耳から聞くということにひとつクッションがはさまってしまう感じがします。いつまでも教科書であるスクリプトから離れられない...

私がオススメしたいのは、ちょっと回り道になるかもしれませんが、身体の機能をフルに使って映画を楽しむ方法です。なんだそんなことと言われてしまうかも知れませんが...

基本は、シンプルです。意味を理解しようという気持ちをストップさせて、ただ純粋に音に耳を澄ませてみましょう。それじゃストーリーが分からないよ!といわれそうですが、映画は映像だけでかなりストーリーが分かるように作られてますから大丈夫。嘘だとおもったら、一度DVDの音を消して映画を見てみてください。アメリカの大学院で映画の授業を取っていた時に、映像でどのように物語を伝えるかを研究するために課題として出されて、何本も観てみましたが、けっこう伝わってくるものです。映画館で観るときはもったいないということなら、借りてきたDVDでやってみてください。

どうしても字幕を見てしまうという場合は、目を閉じて音だけ聞く... これは映画館ではなくDVDで!

言葉はその言語に特有の音の組み合わせで成り立っています。この音の特徴をきちんと身体で聞いて認知できるかどうかが、実は一番大切なことなんです。中学から教科書で英語を学んでいる私たちは、どうしても文字から英語を理解しようとしますし、聞いていても文字で書かれた単語や文章を「正確に」思い起こそうとしてしまいます。

聞いているようでいて、実はまったく音を聴いていないのではないでしょうか。意味がわからなくても、まずは音の響きやスピード、リズムを楽しむ。これをしばらく続けていると、少し時間はかかりますが、中学からずっと勉強して文字としては頭に入っている英語と音のリンクが自然と出来てきます。そうなったら、どんどん聞こえてくる範囲が広がって、いつの間にか字幕を見ないで映画を見て笑っていた!そんな瞬間がやってきます。そうなると、音だけじゃなく、いろんな感覚が敏感になってきて、映画を見る時だけじゃなく、生で外国人と接している時にも、よりコミュニケーションがスムーズになってくるはずです。

英語を学ぶ時も、頭だけでなくぜひ身体全体の感覚をフルに使ってみてください。きっとびっくりすることが起きてきます!

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