2010年2月8日月曜日

Do For Others 誰かのために

"Do for Others what you want them to do."

明治学院大学の建学の精神であり、教育理念、Do for Others
新約聖書マタイによる福音書7章12節の有名な言葉です。(ルカ伝6:31にも同じ言葉がでてきます。)
日本語に訳すると、「人にしてもらいたいと思うことは何でも、あなたがたも人にしなさい」

創設者のヘボン博士を生涯をもっともよく表す言葉として、これが建学の精神になっていると大学の公式サイトでは説明されています。

社会貢献、ボランティア活動、地域貢献、社会起業。
様々なことばのもとで、大勢の人が、「他者への貢献」に関心をもつようになってきています。
そして、見えないところで多くの人が、誰かのために汗を流したり、智恵をしぼったりしています。
競争ではなく、助け合い。勝ち負けではなく、支え合い。
そんな風に、人々の価値観や社会のあり方、仕組みが少しずつ変わっていけばいいなと思います。

同時に、他者への貢献が単に単発的なイベントで終わったり(もちろんイベントも立派な意味があると思います)
本当は何かやりたいけど、なかなか時間的にも経済的にも余裕がないという人も多くいます。

何かを、誰かを批判するという意図ではまったくなしで書きますが
誰かのための行動は、たとえ小さくても続けることができれば、いつか大きな変化を産み出します。

1859年10月18日に神奈川に上陸し、1892年19月22日に横浜を離れるまで、実に33年間に渡って、日本人のために全てを捧げたヘボン博士は、本当に偉大です。

もちろん、成し遂げたことも大きいのですが、毎日少しずつ、自分ができることをコツコツと積み重ねていったその継続力がすばらしいと思います。

口で、「誰かのために」というのは簡単ですし、自分が時間が空いた時に人のために働くこともそれほどエネルギーのいることではありません。でも、それをどんなことがあってもやめないで毎日継続することは、それほど簡単ではありません。

布教のため、医療活動のため、日本にいったはずなのに、幕府の政策で、いっさい本来の活動ができずに、毎日ひたすら日本語を学ぶことしかできなかった時期。アメリカにおいてきた息子が、様々な問題を抱えていることを知って、果たしてアメリカに帰るべきかどうか悩んだ時期。ほんとうに信念がぐらつくようなことをいくつも乗り越えて、33間年継続して、人々に英語を教え、治療を行い、辞書や聖書の翻訳を行うことで、多くの人々を助けていったヘボン博士。

何事もそうですが、もうダメかもと思ったその、時にあと一歩だけ前に進んでみる。そして、それを可能な限り続けていく。ヘボン博士から教わることは、まだまだありそうです。

2010年2月7日日曜日

The New York Timesから見る、トヨタのリコール問題

プリウスの大量リコールの問題に関して、アメリカのメディアは追求の勢いをどんどん増してきています。私が読んでいるのは、主に The New York Timesですが、他誌も積極的に問題を取り上げていて、当然関心が高いです。


今回のトヨタの対応に関して、このブログを書いている時点で一番新しい The New York Times の記事では、過去のトヨタのリコールや不具合の事例を全て挙げています。まるで、ほら、実はこんなに問題があったんだよ! そう言わんばかりに..

また、今回のトップの対応の遅さや、最近の自社弁護の傾向を際だたせるかのように、かつてのトヨタ、特に30年前にアメリカの市場を開拓しているころと比べて、いかに会社の姿勢が変わってきているかを詳しく述べています。また、1989年のレクサスの不具合が見つかった時は、迅速に対応し、会社がわざわざ顧客の家まで出向いて車を回収してまわったということを例としてあげています。

そんな会社が、最近は、問題が起こると、顧客の運転の仕方に問題があるなどと自己弁護をするようになったと指摘をしています。いったい何がトヨタにおこっているのでしょうか。プリウスの販売のあまりの好調に、またそのハイブリッド技術への高い評価に、奢りがいつのまにか生まれてしまったのでしょうか。

さて、文化的な違いという観点から、今回のトヨタの対応について2つ問題点を指摘したいと思います。

(1)トップの対応のスピードの遅さ
アメリカは大統領に大きな権限を与えている国です。また企業でもCEOは絶大な権力をもっていて、多くのことがトップの判断で決まり、素早く(個々に程度の差はありますが、日本の政府や一般的な日本の会社と比較すると)行動がとられます。分かりやすい例で言うと、国内で大規模な災害が起こったりすると、早いときは次の日には大統領自らが被災地を激励にいったりしますし、応援のメッセージも出すのが早いです。

これに対し、日本の政府は議員内閣制ですから、総理大臣の権限や裁量は大統領に比べるとかなり制限されます。党内や派閥内、他の政党、関係省庁などのコンセンサスや根回しが行われてから初めてトップが動くというのが普通です。これは民主党政権になってもあまり変わった感じがしません。

アメリカ人は悪者をやっつけたり、自分の命をはって人々を守るヒーローが大好きです。そんなアメリカ人からは、今日になってようやく「形ばかり」の記者会見を行ったトヨタのトップは、責任あるリーダーとはうつらなかったようです。

(2)記者会見は原稿を見ないで、アイコンタクト!
The New York Timesの記事は、ビデオが直接画面内で見られるようになっています。豊田社長の会見が、実はもうひとつの問題です。

公式に話をする時は、原稿があってもいいのですが、できれば原稿を見ないで話せるように、事前にしっかり練習をする必要があります。頻繁に原稿に目を落としたり、感情も入れず平板な調子で読んだりすると、自信がない、責任がない、何かを隠している、と見られてしまいます。豊田社長の記者会見はまさに上記の問題点そのままの会見でした。

世界的な大企業であるトヨタで、危機管理のための準備や外部のサポート(マスコミ対策も含む)がまったく機能しないということがあるのでしょうか。とっても不思議でならない今の状況です。

2010年2月6日土曜日

英語学習本、迷った時はここをチェック!

英語学習本マニアの英会話ナチュラ・リングア横浜です!
あ、片っ端から買うという意味ではありません。常に新しいものがでると、必ずチェックはします。もちろん仕事柄必要だということもありますが、英語学習を仕掛ける側として、けっこう勉強になることが多いので、どんなコンセプトやメソッドが元になって書かれているのか、どんな新しいアイディアが盛り込まれているのかなどをみます。

実は、これは昨日投稿するつもりで書いていたのですが、トヨタのリコール関連の 英語のTweetの激しさに対して、日本のメディアの暢気さがあまりにも際だったので、そっちを一気に書いてアップしてしまいました。

というわけで、今日は英語関連です。

さて、昨日は、ちょっと時間があったので、大きい本屋さんに行き、語学のコーナーの本を片っ端からチェックしてみました。月1回くらい、こうして語学本をみていますが、毎月どんどん新しい本が加わって、書店に来るお客さんは、かなり迷ってしまいますね。

もちろん、売れ筋の本は、平積みになっていたり、面陳列(本の表紙を見せて陳列)されているので、これを中心に見ていくと、今の流行みたいなものが分かります。でも、それ以外にもいい本ってけっこうありますよ!

今日、チェックした本で、これは役に立ちそうな本、面白いなと思った本、コンセプトや学習方法が共感できた本などをいくつか挙げてみます。

著者は英訳の翻訳者。Amazon の紹介では「目からウロコ」とありますが、著者が紹介している、自分が書いた英文を Google で検索かけてチェックをするというのは、私もですが、翻訳者ならけっこうやっています。すごく使える方法なので、ぜひ本で確かめてみてください。

(2)総合英語Forest 6th edition 石黒 昭博 (監修)
文法の解説書で、基本的には高校生向けの受験参考書ですが、社会人の英語再入門にも活用できます。高校時代の勉強を思い出しながら勉強できるので親しみ安いかもしれません。でも、どちらかというと中級者向けでしょうか。TOEIC学習用にの文法知識の整理をするのにはいいかと思います。

(3)All in One 高山英士(著)
使われている英語の例文は中級向けです。特に気に入ったのは、例文には英語のまとまりごとにスラッシュが入っていて、訳文も英語の順番でスラッシュごとに日本語が添えられていること。つまり英語の語順で理解するための仕掛けがあることです。

(4)英語で手帳をつけてみる 石原真弓(著)
実を言うと、大学生の時に24時間すべてを英語で生活してみる!という課題を自分に課して、1ヶ月くらい続けたことがあります。その時に最初にやったのが、手帳を英語でつけるということ。英語を使う機会がなかなかないという方、ぜひこの本を参考にしてチャレンジしてみることオススメします。「英語」を学ぶのではなく、「英語」で○○する、という勉強方法が一番力がつきます。同じ著者で、英語で日記を書いてみる−英語力が確実に UPするもありますが、こちらもオススメです。

(5)書く英語・基礎編 松本亨(著)
私が生まれる前の年(1962年)に出版されて、今でも書店にいけば必ず手に入るという超ロングベストセラー。いろいろ新し英語のライティングの本はありますが、なかなかこの本を超えるものは出てこない気がします。

【おまけ】

英語の学習法について書かれた本で、私に大きな影響を与えた本があります。でも、もう絶版で書店では手に入りません。ブックオフで見つけたら(100円で売られていたりする... Amazon では中古で1円!)ぜひ購入をお勧めします。私もこの間3冊目を買いました。

タイムを読む 講談社現代新書 松本道弘(著)
これ、復刻してくれないかな...

この本に出会って、本で松本氏が勧めるとおりに TIMEの速読を高校生から始めて英語の力を磨いてきました。けっこう読めるようになったなと思うまで7年かかりましたが...
でも、この本がなかったら、その後のアメリカ大学院留学も、通訳や翻訳の仕事も、大学教員の仕事も、英会話ナチュラ・リングア横浜も、すべてなかったかも... そう言っても過言ではない、恩人です。



2010年2月5日金曜日

英語は英語のままで受け止めよう

英語の疲れを癒す、英会話ナチュラ・リングア横浜の潟沼です。

あなたは、英語を聴いたり読んだりするとき、日本語に訳してから理解してますか? または訳さないまでも、日本語を思い浮かべてから理解していますか? もしそうなら、ぜひ次のことを試してみてください! TOEICの点数がなかなか上がらないという方にも効果抜群です!

何をするかというと、単純なことです。英語は英語のまま受けとめてみましょう。

それができれば苦労しないという声が聞こえてきそうですが、実際のところ、あなたが使える英語のレベルは、あなたが英語のままで受け止め、理解できるレベルと一緒なのです。辞書を引きながら、または日本語に置き換えながら理解できる英語はあなたのものにはなっていません。

では、どうやって英語のままで理解できる範囲を広げていくのか。方法は二つ。

(1)英語を出来るだけ早く読む訓練をする

いわゆる速読ですが、そういうと難しく感じる方もいるので、ちょっと別の言い方で説明すると、あなたが普段読んでいるスピードより少し早めに読んでみます。ちょっと汗をかくくらいに駆け足をする感じでしょうか。少なくとも、日本語に訳する暇がないくらいのスピードです。もちろん最初は中学1年くらいの英文じゃないと、スピードを上げるのが難しいという方が多いかもしれません。それをレベルアップしていくのが、2つめの方法です。

(2)自分が理解できる、英語のまとまりを意識して、そのまとまりごとに日本語を思い浮かべながら読む

具体的に説明すると

RT @totalfilm: If you Digg our Films That Should Have Won Oscars feature, then we'll be your friend forever 100% true xxx. http://bit.ly/aFyGTd

If / you /Digg /our Films / That Should Have / Won / Oscars feature, / then / we'll be your friend / forever / 100% true xxx.

もし/あなたが/Diggする/わたしたちの映画を/すべきだった/オスカー featureを、そして/わたしたちはあなたの友達/永遠に/100% 本当 xxx.


スラッシュで区切ったところはまとめて読み、補足で日本語を思い浮かべて行きます。単語などで意味がわからないものは、とりあえずそのままにして読み進め、なんとか雰囲気をつかむようにします。そしてあとからまとめて意味を調べます。

こんなふうにして、できるだけ数多くの英文を、スピードを少しずつ上げながら読んでいきます。

これを半年続けられたら、あなたの英語力は、格段に伸びているはずです。

あ、日本語を思い浮かべるのは、そのうちたぶん面倒になってきて自然とやらなくなるんで、無理して英語だけで理解しようとしなくていいですよ!楽しんで、ゲーム感覚でやるのが一番!

リラックス、リラックス ♪




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2010年2月4日木曜日

どうしたら英語が出来るようになりますか

英語のトラウマを癒す、英会話ナチュラ・リングア横浜代表の潟沼です。

いつものお決まりの質問ですが、昨日もメールで問い合せをいただきました。多くの人にとって切実な問題ですよね。

出来ないと感じている状況を尋ねてみると、多くの人は、「単語が分からない」「文法が苦手」「リスニングがついていけない」「文章を読むのがつらい」など、いろいろ挙げてきます。

いつも思うのですが、これって病気の患者さんに似てる。病院にいくと、普通は頭が痛い、胃の辺りが重たい、咳が止まらないなど、様々な症状を訴えます。でも実際の原因は身体全体のバランスが崩れていて、それが症状として現れているのです。

英語も実はこれに似ているのかなと思っています。語彙不足、文法の理解が曖昧、英語の音声が聴きとれないなど、自覚している症状に合わせた勉強をしますが、なかなか上達しない。なので、他の原因を探してまた部分的な勉強をする。その繰り返しで、まるでいつも問題を抱えた患者さんみたいになっている。

いったい、どうしたら英語が出来るようになるのか。

それは、英語に触れたときに、身体と心の全ての働きをフルに活用して、日本語に訳さないで、そのまま「受け止める」ことができる範囲を少しずつ広げていくことです。受け止められる範囲が広がれば、送り出すことのできる範囲も自然と広がります。

ここで注意してほしいのは、英語を「理解する」ではなく、「受け止める」ということ。多くの人は、何とか意味をつかもう、分かろうとして、少しでも分からないところがあると、自分の英語はダメだと思ってしまいます。

意味を理解しようするのをやめて、まずは聞こえてくる音、話題の流れ、相手の表情や仕草から伝わてくるエネルギー、感情などをリラックスして受け止めてみましょう。そして、受け止めることができたものに、身体全身で反応してみましょう。できれば、一言言葉を添えて。

そうやって受け止めることをしばらく続けてみてください。相手は生身の人間でも、インターネットでも、ビデオでも、Twitterでも、なんでも構いません。これを、1年くらいは続けてみましょう。きっと不思議なことがおきます。


1年もかけてられないよ!
そんな方のためにとっておきの方法があります。それは、次回のブログで…

(ヒントは TOEICのエントリーの中に!)



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2010年2月2日火曜日

英会話ナチュラ・リングア横浜は英語の現場にこだわります!

英語の現場。
英語を学ぶ場所ではありません。

英語の現場とは、生きたことばとして英語を使う場所。もちろんそこでは仕事で英語を使う場合もあれば、そこで学ぶこともあります。英語が自由に操れる人もいれば、単語を並べてようやく言いたいことを伝えられるという人もいます。話すのが得意な人、書くのが得意な人、英米人のような発音をする人、かなり癖のある発音をする人、言葉が洗練されている人、スラングを連発する人。本当にいろんな人が、英語というコトバを通じて、交わる場所です。

ひとつだけ注意してほしいのは、そこには英語のレベルという考え方が存在しないこと。英語が上手いとか下手とかもありません。あるのは、自分のことを伝えようとする思いと、相手を受け止めようとする思い、それだけです。

英語が上手下手というのは、考えてみればとっても不思議な感じがします。実際は伝えることと受け取ることとが行われているだけなのに、まるでテスト会場のように、自分で点数を付けてしまっているのです。「今の英語20点だ...!」「文法がめちゃくちゃ」「発音が下手だ..」

もちろん英語はコミュニケーションの手段ですから、英語の扱い方によって伝わり方に差は出てきます。でも、決してレベル別の優劣が付いているわけではありません。

日本にまだ英語の学校がなかった頃、英語を身につけたいと思った人は、英語が使えるという人がいるという噂を聞くと、その人の所に出かけていって、徹底的にその人のもっている英語の知識、技術を真似しました。みんな夢中になって英語という未知の言葉を吸収していきました。自分の英語にレベルをつけるようになったのは、英語の学校(官学)が出来てからです。
学校は、何でもレベル分けしたがります。

あなたが英語で仕事をしていても、翻訳や通訳をやっていても、商談をしていても、会議に参加していても、あるいは観光で買い物をしていても、または学校で勉強していても、あなたが英語を通して何かをしているその場所が、英語の現場です。

英会話ナチュラ・リングア横浜は、英語の現場にこだわっています。講師はみな、英語の先生以外に別の現場で活躍している人を選んでいます。なぜそうするのかというと、英語を通して人々と関わる英語の現場の空気を大切にしているからです。英語を分析した結果を教わるよりも、実際に身体で体感した英語を活かす方法をしっている人から教わることで、あなたも英語の現場で生き生きと自分の経験値を上げていくことができるはずです。

日本文学翻訳やりませんか(英語に翻訳)?

外国の作家の本を翻訳で読むというのは日本の場合にかなり当たり前のことだと思います。
ところが、外国にいて、逆に日本の作家のものを読もうとすると、これがなかなか手に入らないのです。

アメリカの大学院に留学していた時は、比較文学というものを研究していました。日本の文学との比較というのをよくやらされていました。論文を書いていて、ある作家の作品の一部を引用することがよくあります。原文(日本語の文学全集や作品は大きな大学だとかなりそろっています)と一緒に英語の翻訳も載せようとするとけっこう苦労するのです。

三島由紀夫や谷崎潤一郎、夏目漱石、また現代では村上春樹など、本当にメジャーな作家であれば翻訳が手に入りやすいのですが、そうでないとさんざん探して、結局手に入らなくて、自分で訳したりということがかなりありました。また、メジャーな作家でも、すべての作品が訳されているわけではないので、苦労することが少なからずありました。

逆に、小説の授業を取っていて英語以外の言語の小説が題材に取り上げられたりするときは、時間短縮のために(週に分厚い小説を4、5冊読むのが普通です)日本語訳で読んだりもしました。かなりマイナーな小説が取り上げられたりするのですが、記憶にある限り、翻訳が手には入らなかった作品はなかったと思います。(岩波文庫にはずいぶんお世話になりました。)

日本は翻訳大国といわれたりもしますが、日本の文学が外国語に翻訳されないのはなぜでしょうか。
あまり関心がないから? いえ、やはり世界の経済大国。いろんなことで話題に上る日本の文化に興味を持つ人は決して少なくありません。もちろん、YouTubeなど、ネットで入手出来る情報が増えたとはいえ、やはり本は一番手軽に文化に触れられる手段です。だから、あれば本を読みたいという人はかなりいるはずです。

日本の文学が外国語に翻訳されない最大の理由は、おそらく翻訳者が少ないということです。日本語学習者が全世界で約300百万人いるといわれていますが、外務省の子供向けのサイトには、日本語学習者の多い国ということで、こんなデータが載っていました。

日本語学習者の多い国・地域
(単位:人 出典:国際交流基金 2003年海外日本語教育機関調査結果概要)

1 韓国:89万4,131
2 中国:38万7,924
3 オーストラリア:38万1,954
4 アメリカ:14万0,200
5 台湾:12万8,641
6 インドネシア:8万5,221
7 タイ:5万4,884
8 ニュージーランド:2万8,317
9 カナダ:2万0,457
10 ブラジル:1万9,744
(http://www.mofa.go.jp/Mofaj/world/ranking/nihongo.html)


一番多い韓国でも90万人いません。オーストラリア、アメリカ、ニュージーランド、カナダの4カ国を足しても60万人にはとどきません。

ちなみに、日本英語検定協会(英検)によると、英検の年間受験者数は300万人を超えるそうです。
当然英語を勉強している中学校、高校の生徒数は合わせて、約750万人。専門学校、短期大学、大学でも英語が必須のところが多いので、この人数は約380万人。
合計で1,130万人になります。これに社会人を合わせるといったい何人になるでしょうか。
とにかく英語学習者の数が人口に比べても、かなりの割合を占めることがわかると思います。

これだけ裾野が広い中ですから、優秀な翻訳者が多く出てきても不思議はないかと思います。それに比較すると、全世界で見てもようやく300万人の日本語学習者の中で、日本文学の翻訳をやろうという人がいかに少ないことでしょうか。

こうやって見てみると、日本人は英語ができないと言われますが、英語ができる人の数は、決して少なくないと思います。ただ、分母が大きいので少なく見えるだけなのかもしれません。


もし、あなたが翻訳者に、特に出版翻訳の仕事をしたいと思うのであれば、もう飽和状態の英語翻訳ではなく、日本語を英語に訳する翻訳家になるというのはどうでしょうか。英語が不安だという方は、チェックしてくれるネイティブと組んで共同で翻訳をするという手もあります。

どなたか、興味のあるネイティブスピーカーの方! 一緒に翻訳やってみませんか?